メキシコには、2019年4月時点でUNESCOの世界遺産に指定された場所が35箇所あります。
内訳は、
- 文化遺産27個
- 自然遺産7個
- 複合遺産1個
です。
この中で、メキシコ旅行に行くならぜひ訪れたい、おすすめの世界遺産を8箇所紹介します!!
これから行く人の参考になれば幸いです^^
- 古代都市テオティワカン
- メキシコシティ歴史地区
- ソチミルコ
- テキーラ村
- サンミゲルデアジェンデ
- オアハカ歴史地区
- グアナフアト歴史地区
- 古代都市チチェンイッツァ
もくじ
1. 古代都市テオティワカン
テオティワカン遺跡では、「テオティワカン文明(1世紀〜8世紀ごろに栄えた)」の時代のピラミッド群を楽しむことができます。
メキシコシティからバスで1時間とアクセスも良く、メキシコで最も人気の高い(年間入場者数の多い)古代都市の遺跡で、メキシコシティに行く人は絶対に訪れるべき必見スポット。
当時のアメリカ大陸の数ある都市の中でも最大規模を誇り、メソアメリカの中心的都市として機能していました。
現在は3つのピラミッド(太陽のピラミッド、月のピラミッド、ケツァルコアトル神殿)が公開され、それらを結ぶ大通り「死者の道」も歩くことができます。
また、太陽のピラミッド・月のピラミッドの二つには自分で登ることもできます!
(↑)一番高い太陽のピラミッド(65m)の頂上から、月のピラミッドを見た図
(↑)月のピラミッド(45m)の頂上から、太陽のピラミッドを見た図。月のピラミッドでは重要な儀式が執り行われていました。
世界遺産の種類 | 文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 | メキシコシティからバスで1時間 |
テオティワカンについては、こちらの記事でも詳しく書いているのでどうぞ参考にしてください!(↓)
2. メキシコシティ歴史地区
首都メキシコシティに来たら絶対に行って欲しいのが、メキシコシティの歴史地区。
歴史地区は、植民地化された際にスペイン人たちによって建てられた中世ヨーロッパ風の建物が立ち並ぶエリア。
かつては、アステカ王国の首都であった「テノチティトラン」があった場所で、今でも地下にはたくさんの遺跡が眠っています。
(↑)かつてのテノチティトラン。昔はメキシコシティの中心部以外は湖でしたが、埋め立てて現在の大都市になりました。
(↑)歴史地区の中心にあるソカロ広場(正式名称:憲法広場)には、季節ごとに様々な催しやデコレーションがされます。これは死者の日の時の。
独立記念日に「VIVA! MEXICO(ビバ!メヒコ)」と叫ぶのも、ここです!
常に渋滞とクラクションで騒々しい巨大都市のメキシコシティですが、この歴史地区の中だけは他のエリアとは違い、のんびりとした昔ながらの雰囲気が残っています。
(↑)歴史地区の中にある「市営の郵便局」。豪華!!!
メキシコで今話題のショップも立ち並び、カフェやレストランもたくさん!コロニアル建築を生かしたおしゃれなホテルもたくさんあります♪
また、ベジャスアルテス(文化会館)からソカロをつなぐ目ぬき通り「マデロ通り」を歩くと、手漕ぎ式オルゴールをひく制服姿の人々や、物売り、買い物に来た現地人、観光客などで賑わってい、ローカルの友達いわく、ここには「ノスタルジックな雰囲気」が残っているんだそうです。
世界遺産の種類 | 文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 | メキシコシティ(の中) |
3. ソチミルコ運河
メキシコシティ南部にある「ソチミルコ(Xochimilco)」も、メキシコシティの歴史地区と一緒に世界遺産に登録された運河。
今となっては、かつてアステカ時代にメキシコシティが巨大な湖だった頃の面影を残す唯一の地です。
ここは、植民地の時代から、スペインから来た統治者たちにとっての楽園でした。船に乗ってデートを楽しんだり、家族と一緒にのんびりしたり。
「トラヒネラ」と呼ばれるカラフルな木造ボートが名物で、現在もメキシコシティに住むローカルの人たちにとっては、「ソチミルコで過ごす週末ほど楽しいものはない!!」と言わしめるほどの行楽地です。
週末、特に日曜日は、家族連れや友達グループがソチミルコに集い、お酒とスナックを船に持ち込み、手漕ぎボートで水路を散策しながらわいわいと水路巡りを楽しんでいます。
マリアッチもいて、盛り上げてくれます。お金を払って、好きな曲をリクエストできます。
また、オカルト好きにはかの有名な「人形島」のある場所でもあります。
船漕ぎにリクエストすれば連れて行ってもらえますが、霊感の強い人にはあまりおすすめしないかも…。
行った後から、怪奇現象が起こりがちです…。(写真は人形島のレプリカで本物ではありません。)
人形島は自由ですが、日曜日にメキシコシティにいる人はぜひ行って欲しい!素敵な場所です^^
世界遺産の種類 | 文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 | メキシコシティから地下鉄+バス or タクシーで30分 |
4. テキーラ村
メキシコといえば、テキーラ!
そんなイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。
そんな人がぜひ行きたいのが「テキーラ村」。ハリスコ州にあるエリアで、その名の通り「テキーラが作られている地域」です。
テキーラは特別な種類の「リュウゼツラン」から作られます。
しかしリュウゼツランのお酒が全てテキーラになるわけではなく、メキシコの一部の地域で作られたもの「テキーラ」とは呼べないことになっています。(他の地域のものは「メスカル」と呼ぶ)
そしてここテキーラ村では、世界に名だたる有名テキーラブランドの工房巡りができて、なんとテキーラの試飲もし放題!!お酒好きにはたまらない場所です。
日本では「罰ゲーム」の印象が強いテキーラですが、本場のハイエンド・テキーラは風味豊かでとても美味しいです。メキシコに来たら、ぜひ一度は本場の高級テキーラを試してみてください^^
また、「お酒は苦手」「テキーラが飲めない」という人でも、リュウゼツランがどこまでも続く畑の景色は、メキシコでしか見られないもの。一見の価値があります。
世界遺産の種類 | 世界文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 |
|
おすすめのテキーラ銘柄については、こちらの記事で詳しく紹介してます!ここの村にほぼ全てのブランドが集結しているので、ぜひ美味しい「高級工房」へ!
5. サンミゲルデアジェンデ要塞都市
この町の名前を聞いたことのある人は少ないかもしれません。
実はここ「サンミゲルデアジェンデ」は、世界的に有名な旅行雑誌「Travel+Leisure」において、「旅行者が選ぶ世界の街」部門でNo.1を、2017年、2018年と2年連続で受賞している、スゴイ街なんです!
町の何よりの魅力は、そのロマンチックな街並み。
あか、オレンジ、ピンクと暖色系の色で家壁がまとめられ、石畳の道を散歩しているとまるでタイムスリップしたような気分になります!
展望台からの景色は絶景。この町のシンボルであり、メキシコでは珍しいゴシック形式の教区教会は、地元で取れたピンク色の石材を使っています。
ロマンチックな町の雰囲気にも合っていて、色や形から「まるでシンデレラ城のようだ」、とメキシコ中で話題の教会です^^
手仕事品や工芸で富を築いてきた歴史があり、今も国中からものづくり職人が集まる、メキシコ雑貨のショッピング天国でもあります♪
治安もとても良く、町には美味しいカフェやレストランもたくさん。何もかもがセンスも良く、メキシコ人にも大人気のおしゃれなまち。
わたしも大好きで、もうかれこれ6年通っています。笑
世界遺産の種類 | 世界文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 |
|
サンミゲルデアジェンデ についての記事はこちら。(↓)
6. オアハカ歴史地区
オアハカは、わたしがメキシコで一番好きな街です!!
オアハカのあるオアハカ州は、メキシコの南部にあり、人口の先住民率がもっとも高い「先住民文化の根付く場所」。町はカラフルでコロニアルな雰囲気ですが、そこには他の町にはない魅力がたっぷり詰まっています。
町には美しい先住民の手仕事が並ぶ雑貨屋やショップ、美味しいコーヒーが楽しめるカフェ(オアハカはコーヒーの名産地)が並び、散歩が楽しい♪
また「メキシコで一番グルメな土地」としても有名で、美味しい食べ物もいっぱいです。
(↑)名物のイスモ料理。レストランでも市場でも、屋台でも、どこで何を食べても美味しいのが、オアハカの凄いとこ!
そして、週末は、大通りをパレードが練り歩きイベントも盛りだくさん。
毎年7月に開催される「ゲラゲッツァ」は、アメリカ大陸最大の先住民祭で、また11月には世界中で有名な「死者の日」も盛り上がります!
死者の日をテーマにしたディズニーピクサー映画『リメンバーミー(COCO)』の制作チームも、ここオアハカを訪れたんだそうです。
町を少し離れて近郊の村を訪れれば、職人たちが様々な手仕事をしながらのんびりと暮らしている様子を見ることもできます。
メキシコ人から「メキシコで最もメキシコらしい場所」と言われるオアハカ。ぜひ、行ってみて欲しいです!!
世界遺産の種類 | 世界文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 | オアハカ
|
オアハカについて、詳しくはこちらの記事にて。(↓)
7. グアナフアト歴史地区
グアナファトといえば、「世界一美しい町」として話題のカラフルな町。
まるでおもちゃ箱をひっくり返したような、賑やかな色彩の街並みが広がっています♪
「家の壁は、隣の家と同じではいけない」というルールがあるらしく、こんなにカラフルな街並みになっています。ちなみに2018年に一斉に「古い壁の塗り替え」が行われたので、今はまちがより鮮やかで綺麗ですよ〜!笑
路地巡りが楽しい町。
最近はおしゃれなレストランやカフェ、ホテルの数も増え、展望台へのケーブルカーもできました。町の中を散策するのが楽しいです♪
また、展望台からの「夜景」はメキシコNo.1と言われる美しさ。
(↑)わたしのカメラの限界…。数千の家の光が山の形に沿って広がり、とても幻想的な景色です。
銀で富を築いたこの町の近くには炭鉱もあり、内部を見学できます。また、「ミイラ博物館」という超ニッチな見所もあるなど、楽しみ方は色々。
メキシコシティから「バスで4時間半」と少しアクセスは大変ですが、1、2泊のエクスカーションでぜひ訪れて欲しい街です!
世界遺産の種類 | 世界文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 | グアナファト自体が割と大きな町。
|
グアナファトは可愛いホテルの宝庫でもあります。(↓)
8. 古代都市チチェンイッツァ
「チチェンイッツァ」は、マヤ文明を代表する古代遺跡。
メキシコNo.1のリゾート地「カンクン」から手軽にツアーでアクセスできることから、日本人の間でも人気の遺跡です。
ここの目玉は、なんと行ってもピラミッド。
天体の動きに合わせて完璧に計算し尽くされて建てられたピラミッドは、わかる人が見れば「年月日」がすぐにわかる、カレンダー兼時計のような機能を持っています。
また、年に2回だけ(春分の日・秋分の日)ある時間帯に、階段部分にククルカンと呼ばれる羽毛の生えた蛇(マヤの聖なる神)が現れるようになっています。
毎年、「ククルカンの降臨」と呼ばれるこの奇跡の景色を見るために、世界中から観光客が集まります!
また、ここの遺跡に来た人は全員、現地のマヤ人のガイドさんがマヤの古代文明について詳細に説明してくれます。これがまためちゃくちゃ興味深い!!
マヤの貴族のスライド。知れば知るほど、不思議な世界観です!
また、マヤには「生贄」の慣習がありました。近くには、実際に生贄を投げ入れた巨大セノーテ(ユカタン半島の淡水泉)があります。
さらに、1kmほど離れた遺跡エリアのお隣には、実際に泳げる井戸型セノーテ「セノーテ・イキル」もあり、ツアーで立ち寄ることができます。
幻想的な雰囲気。ここまで大規模な井戸型セノーテはまずないので、ぜひ寄ってみてください。
チチェンイッツァ遺跡と合わせ、カンクンに行くなら絶対に行くべき、必見スポットです!
世界遺産の種類 | 世界文化遺産 |
---|---|
最寄りの都市 |
|
チチェンイッツァについて、詳しくはこちらの記事から。(↓)
まとめ
以上、メキシコでおすすめな世界遺産8箇所についてでした。
紹介したのは、この8箇所。(↓)
- 古代都市テオティワカン
- メキシコシティ歴史地区
- ソチミルコ
- テキーラ村
- サンミゲルデアジェンデ
- オアハカ歴史地区
- グアナフアト歴史地区
- 古代都市チチェンイッツァ
気になるところは見つかりましたか?
他にも、メキシコにはたくさんの世界遺産があります。
今回は、メキシコに初めて行く人向けに、「行きやすいところ」「特に重要な場所」を選んで紹介しましたが、リピーターの方はちょっと変わったマイナースポットに足を伸ばしても楽しいと思います^^
8箇所の世界遺産のマップ
今回紹介した場所をマップにまとめてみました。
メキシコは大きな国なので、それぞれの世界遺産はとても距離が離れています。
メキシコ旅行の「行き先」によっては、プランを組むのが難しい場所もあります。
カンクンに旅行する人が行ける場所
- チチェンイッツァ
カンクンからだと、今回紹介した8つの中ではチチェンイッツァ以外は遠すぎて難しいかも…。
ただし、今回紹介しなかった世界遺産が2つあり、こちらの記事で3つ合わせてまとめているので、カンクンに行く人は参考にどうぞ。(↓)
また、カンクンには世界遺産ではなくても素晴らしい見所がたくさんあるので、ぜひこちらの記事(↓)を参考に、カンクン周辺の素晴らしい自然を楽しんでください♪
メキシコシティに旅行する人が行ける場所
日帰りで行ける場所:
- メキシコシティ歴史地区
- 古代都市テオティワカン
- ソチミルコ
ちょっと足を伸ばして…:
- グアナファト
- サンミゲルデアジェンデ
メキシコシティを拠点に、たくさんの世界遺産(特に文化遺産)を訪れることができます。ぜひ、じっくり巡ってみてください!
以上、メキシコでおすすめの8つの世界遺産についての紹介でした。
これからメキシコに旅行に行く人の役に立てば、幸いです♪
また、次の記事ではメキシコの全世界遺産35個を紹介しています。→メキシコの、全35の世界遺産リスト&写真【2019 最新版】