「本当に美味しいテキーラ」が飲みたい!
という人向けに、わたしがメキシコに行った時テキーラを愛するメキシコ人から教えてもらった、「本当に美味しいテキーラの銘柄(ブランド)」を3つ厳選して紹介します。
もくじ
メキシコは、正真正銘「テキーラの国」
友達に「メキシコに遊びに行く」と言うと、高確率で「じゃあ、テキーラ買ってきて!」と言われます。毎回お決まりのように言われます。
それくらい「メキシコ=テキーラ」。
メキシコ旅行の常連土産でもあります。
そんなテキーラ、やはり産地のメキシコでも国民に盛大に愛されています。
メキシコでは、日本では滅多に手に入らないような「本当に美味しいテキーラ」が簡単に(安く)手に入る上に、種類も豊富なんです!
それと同じで、やっぱりテキーラを楽しむならメキシコ!なんです。
テキーラってどんなお酒?「本物のテキーラ」の基準
テキーラとは、メキシコのハリスコ州で作られている蒸留酒です。
原材料は「アガベ」や「マゲイ」と呼ばれている植物。日本語では「リュウゼツラン」と呼ばれています。(↓)
(↑)テキーラの原材料のリュウゼツラン
リュウゼツランは全部で150種類くらいあります。
そして、そのほとんど(約140種類)がメキシコに存在しています。
そして、このリュウゼツランから作られたお酒は一般的に「Mezcal(メスカル)」と呼ばれています。このメスカルが、おそらくメキシコ人が一番好きなお酒です!
メスカルの中でも限られたものが「テキーラ」
様々なメスカルの中でも、以下の厳しい基準を満たすものだけが「テキーラ」と名乗ることができます。
- ブルーアガベという種類のリュウゼツランを主原料に作られる
(正式名称:「agave tequilana weber variedad azul」) - 主原料のブルーアガベは、5つの州(ハリスコ、グアナファト、ナヤリット、ミチョアカン、タマウリパス)の特定地域で育ったものを使う
- テキーラ村とその周辺で、最低でも2回以上蒸留される
- 原材料のブルーアガベ率が51%以上
- CRT(テキーラ規制委員会)の認証を受け、NOM(メキシコのテキーラ公式規格)
材料自体は「5つの州の特定区域」で育ちますが、蒸留されるのは「テキーラ村+周辺地域」です。
ちょうど、「シャンパン」がシャンパン地方で採れたものしかシャンパンと呼ばれないのと似ていて、「テキーラ」もテキーラ村周辺のハリスコ州内で蒸留されないと、テキーラにはなりません。
「テキーラ」と名乗るだけでも、大変なんです…!
図で表すと、こんなかんじです。(↓)
このように、テキーラは「メスカルの中の1種類」ってイメージ。
ちなみに、ハリスコ州にある「テキーラ村」は、現在、ユネスコの世界文化遺産にも登録されていて、世界中の観光客に大人気。
「テキーラ飲み放題ツアー」なるものも開催され、大人のメキシコ穴場スポットになっています。(メキシコに来る際にはぜひ訪れてみてください^^)
メキシコの「本物のテキーラ」とは
日本の感覚だと、「テキーラ=罰ゲーム用ドリンク」と思っている人も多いかもしれません。
しかし、メキシコ人にとってテキーラは、特別な日には欠かせない高級なお酒。
特にメキシコの「本物のテキーラ」として愛されている「100%アガベ」のテキーラは、相当レアものです。
「テキーラ」と名乗るには《最低アガベ51%以上》であればいいので、テキーラの多くはアガベのほかに副原料を使っています。その副原料とは、ほとんどの場合「砂糖」で、49%までは使っていいことになっています。(それでもテキーラと呼べます。)
これを読んでいるみなさんが体験したことのある「罰ゲーム用のテキーラ」は、だいたいこの「アガベ半分、砂糖半分のテキーラ」だと思います。
100%アガベのテキーラは、全然味が違います!
そして、ボトルに必ず「100% de Agave」と書いてあるので、すぐに分かります。メキシコのテキーラは、罰ゲームになり得ないほど美味しいものが多いのです。
お酒好きの人は、ぜひ味わってみてほしいです。今までの「テキーラの概念」が、根本的に覆るかも。
副材料を使ったテキーラの中にも、こだわりを持って、100%アガベとはまた違った味わい深いテキーラを生産しているところもあります。
ただ「100%アガベ」のテキーラはわかりやすくとても美味しいので、一度味わってみるべし😊
もちろん庶民的な安いテキーラを楽しむのもいいですが、お土産には、せっかくなら「100%アガベのテキーラ」を手に入れましょう!
…というわけで、かなり前置きが長くなりましたが、ここからメキシコでぜひ試してみたいアガベ100%のテキーラを紹介します。
おすすめのテキーラのブランド3つ
これから紹介するのは、現在約1,400品も登録されている様々なテキーラの中でも、「最高レベル」といわれている3つのブランドです。
一つ一つのブランドに、熟成度などの違いで数種類バラエティがありますが、基本的に熟成度が高いものほど高価で珍しく、日本ではなかなか手に入らないので、メキシコのお土産にとってもおすすめです。
※日本の楽天で手に入るものはリンクを張っておきます。=リンクのないものは、現時点で日本では手に入りにくいものです。
1.Don Julio(ドン・フリオ)
ドン・フリオは、個人的に一番おすすめのテキーラです!
またメキシコ国内・テキーラ界でも高く評価され、こんな風に説明されています(↓)
ドン・フリオは、テキーラ界において「伝説の男」「本物のテキレーロ(テキーラ職人)」と呼ばれるドン・フリオ・ゴンザレス・エストラーダ氏が生んだブランドです。60年以上の歴史を持ち、メキシコにおけるスーパープレミアムテキーラのナンバー1ブランドとして確固たる地位を築いています。
引用:ドンフリオ・ブランコ
説明にある通り、メキシコの「プレミアムテキーラ」を代表するブランドです。
このテキーラをお土産にメキシコのホームパーティに行くと、渡した瞬間に「おお~!!お前、わかってんじゃないか~!!」と大喜びされ、即VIP対応になります。(笑)
種類は、主に以下の6種類。
①Blanco – ブランコ
ブランコは、スペイン語で「白」という意味。無色透明で一番ベーシックなフレッシュなアガベの味わい。軽く癖がないので、カクテルにするのがおすすめです。
- ドンフリオ ブランコ(あす楽)
一番お手軽で飲みやすいブランコ。あす楽対応でした。
②Reoisado レポサド(8か月以上熟成)
美しい琥珀色。やわらかな口当たりで、シナモンやダークチョコレートのような味わいがあります。常温で味わうのがおすすめです。
- ドンフリオ レポサド(楽天)
バランスが取れていてとても美味しい!
②Anejo アネホ(18か月以上熟成)
レポサドよりもさらに深みのある琥珀色。とてもまろやかでこくがあり、天然蜂蜜のような味わいに微かに柑橘系の爽やかさを感じます。ロックで味わうのがおすすめです。
- ドンフリオ アネホ(楽天)
これ、ドンフリオシリーズの中で一番人気です。
④70 Anejo Claro – 70アネホ・クラロ(18か月熟成+フィルター)
18か月熟成した「アネホ」をフィルターにかけ、ブランコのような無色透明のテキーラにしたもの。アネホのコクと風味のしっかり残しながらもホワイトの特徴も兼ねそろえた、不思議な味わいです。
アメリカとメキシコの限定販売なので、日本では手に入りません…。
⑤1942(30か月以上熟成)
2年半以上もの間熟成させた、特別なテキーラ。バニラやオーク(ナラの樹)のような香りがあり、ブランデーグラスで味わうのがおすすめです。
- ドンフリオ 1942(楽天)
まさか販売されていたとは…。レアさのわりには意外とお値打ちです。
⑥Real – レアル(3~5年熟成)
「real=本物」の名にふさわしく、「ドンフリオの最高傑作」といわれるテキーラです。
アーモンドやバニラの深い味わいに、爽やかな香りが鼻に抜けます。ここまでのクオリティのものはいくつも存在しない、メキシコ人にとっての憧れのテキーラです。
- ドンフリオ レアル
※現在は手に入りません。伝説のテキーラ、目玉が飛び出るほど高いですが、テキーラマニアの人は挑戦してみてください。(そして感想を教えてください。笑)
以上、6種類です。
①ブランコ ②レポサド ③アネホ |
日本の楽天などで簡単に手に入ります。
特に、「③アネホ」の味わいは素晴らしいと絶賛されています。 |
---|---|
④70アネホ・クラロ ⑤1942 ⑥レアル |
かなりのレアものです!
日本だとなかなか手に入らないか、もしくはめちゃくちゃ高いです。 |
Don Julioはメキシコ人もみんな知っている有名テキーラブランド。高価なので、メキシコ人でも特別な日にしか味わえない「憧れのブランド」です。
日本に持って帰るなら、迷わずレアもののDon Julio(なるべくレアもの)を1本は買うのがおすすめです^^
2.Cuervo 1800(クエルボ 1800)
クエルボ1800も、メキシコを代表するプレミアムテキーラの超有名ブランド。「1800」とは、初めてテキーラがオーク樽で作られた年にちなんで名付けられたのだそうです。「クエルボ」とは、カラスという意味。カラスのロゴがトレードマークです。
①Silver – シルバー
爽やかさの中にフレッシュなフルーツやペッパーの風味があり、ほかのテキーラと一味違います。ストレートやロック、カクテルとも相性がいいです。
- クエルボ シルバー(あす楽)
あっさり。クセがなく、カクテルに使われることが多い印象です。
②Reposado – レポサド(6か月以上熟成)
キャラメルとほのかなスパイスの香りに、スモーキーな味わいがあります。カクテルやロックで。
- クエルボ レポサド(あす楽)
よくお店やバーでも見かけます。
③Añejo – アネホ(14か月以上熟成)
スパイシーな風味を持ちながらも、バニラやバタースコッチのような豊かな味わいがあります。ストレートで味わうのがおすすめ。
- クエルボ アネホ 1800(あす楽)
この値段で、この味わいのクオリティはコスパ高すぎます。衝撃的体験。テキーラ初心者におすすめです!
④Milenio – ミレニオ
クエルボ1800シリーズの中でも最高傑作。口当たりがとても柔らかく、シナモンやバニラのような風味があり、後にはスパイスとオーク樽が香ります。
現時点で、日本でミレニオを取り扱っているお店はないようです。
クエルボ 1800は、シルバーやレポサドは日本でも簡単に手に入るので、メキシコでお土産として買うなら「アネホ(日本だと高い)」や「ミレニオ」がおすすめです。
特にミレニオは日本ではほとんど手に入らないので…。「自分用」として購入するのもいいと思います^^ アネホは、メキシコで買う方がお得です!
3.Herradura(エラドゥーラ)
エラドゥーラは、150年の歴史を持つ老舗のテキーラメーカー。メキシコで販売数量がNo.1のブランドです。
①Plata – プラタ
まずはベーシックな「シルバー」。フレッシュなアガベとフルーティーな香りが爽やかな、ベーシックな味わい。カクテルに合います。
- エラドゥーラ シルバー(楽天)
アガベ100%なのに、超お手軽な価格。同値段の適当なテキーラを買うくらいなら、絶対コレにしてください!
②Reposado – レポサド(11か月熟成)
美しい琥珀色。バニラやバターのような深い味わいに、アガベの風味が鼻に抜けます。アニスやフルーツのような爽やかさも。
- エラドゥーラ レポサド(楽天)
メキシコ人の友達にゴリ押しされました。
③Añejo – アネホ(2年熟成)
とてもまろやかでソフトな口当たりで、スパイシーかつフルーティーな香りと、オークやドライフルーツのような濃厚でリッチな味わいです。
- エラドゥーラ アネホ
テキーラマニアをも唸らせる逸品。高いですが、それだけの価値ありです。
④Ultra – ウルトラ
「アネホ」をフィルターしたもので、無色透明ながらも深い味わいです。バニラやキャラメルのような豊かなフレーバーに、素晴らしい口当たりの柔らかさが特徴的。
超絶レアで、日本ではまず手に入りません。
⑤Seleccion Suprema – セレクシオン・スプレマ(4年以上熟成)
4年以上もの長期間熟成させた、エラドゥーラの最高傑作。バニラやオーク樽、そしてドライフルーツのような濃厚な香りで、長く余韻が残るまろやかな後味です。
こちらも、日本では手に入りません。
エラドゥーラの場合も、①プラタや②レポサドは日本でも簡単に手に入ります。
なので、お土産に買うなら③アネホ、④ウルトラ、⑤セレクシオン・スプレマがおすすめ。
特に④ウルトラや⑤セレクシオン・スプレマは、日本では滅多に見かけません。ぜひ、メキシコの地で味わってきてください!
メキシコ産の、おすすめテキーラまとめ
やっぱり、メキシコのお土産で買うのであれば、日本ではなかなか手に入らなかったり、高価過ぎて手が届かないようなテキーラがおすすめ。
今までに紹介したものだと、このあたり。
リンクになっているのが、日本で買えるもの。
◆ドン・フリオシリーズ
◆クエルボ 1800シリーズ
- アネホ
- ミレニオ※
◆エラドゥーラシリーズ
- アネホ
- ウルトラ※
- セレクシオン・スプレマ※
※マーク:日本で取り扱いなし
やっぱり、アネホ以上のテキーラか、レアな「限定もの」がいいと思います。
レアものは、メキシコですら手に入りづらいものもあるのですが、それでもメキシコシティやカンクンなどの大型のスーパーであれば普通に棚に並べられて売っていたりします。
さすが、テキーラの国!やっぱり最高レベルのものはメキシコで手に入れるのが一番です^^
重要!メキシコでテキーラを買う時の注意点
メキシコでテキーラを買う際に注意するべき点をまとめました。お土産に購入を考えている人は要チェック!
偽物ブランドに注意
なんと、メキシコではブランドテキーラの偽物が大量に流通しています。
わたしも、メキシコで何度も偽物のブランドテキーラを見たことがあります。ラベルやボトルは巧妙に作られていますが、味は底辺レベル。飲み終わった本物のボトルをどこからか集めてきて安物のメルカスをいれているだけ、というパターンが多いです。
こんな偽物テキーラにあたってしまうとものすごくガッカリしますし、「これが、テキーラの味なのか…」とテキーラ自体の評価がものすごく下がってしまうのがもったいないので、絶対に本物を買ってほしいです!
というわけで、注意すべき点は
- 露店や、小規模なお土産屋のテキーラは買わない
こちらの記事(『絶対に行ってはいけない!メキシコ「テピト地区」の様子』)でも紹介していますが、なんと「メキシコシティの露店で売られるテキーラは100%偽物だった」という調査結果もあります! - 蓋がきちんと閉まっているかどうかを確認する
- メキシコ国内のネット通販・海外通販も避ける
メキシコおよび海外の通販(とくに食料品)は、結構な無法地帯です。
という3点。
テキーラを買うのにおすすめの場所は、
- しっかりした免税店(カンクンエリアのものは基本大丈夫。)
- OXXO、セブンイレブンなどのコンビニ(高級な物は売っていませんが、偽物はまずありません。)
- 空港の免税店
- 大型スーパーや、大型のお土産屋
そして、できるだけ「直接」買うようにしましょう。カンクン・エリアは基本的に大丈夫ですが、高価なテキーラを買う時にはなるべく安心できる場所で買うように気を付けましょう。
日本に持ち帰ることのできるアルコールの量
素晴らしいテキーラがたくさんあるものの、持ち帰れる量には限りがあります。日本に持ち込める免税範囲(制限)は、以下の通り。
- ボトル3本まで
- 1本あたり最大760mlまで
お酒のボトルは、だいたい750mlのものが多いので、それを3本までなら日本に持ち帰ることができる、ということです。
こんな感じでしょうか。少しだけ役立つ情報メモをしておくと(↓)
- 4本目からは、税金(関税)がかかる
といっても、750mlのテキーラボトルであれば一本あたり400~500円くらいなので、「それぐらいなら払う!!」という人は、しっかり申請してください。メキシコの高級テキーラは、日本で買うよりもずっと安い(下手すると倍以上、、)ので、それもアリかもしれないですね^^ - 預け荷物に入れる
また、空港では「預け荷物(トランクなど)」と「持ち込み荷物(手荷物)」がありますが、かならず預け荷物の方にいれるようにしましょう。持ち込もうとしても、税関で没収されてしまいます( ノД`)もしくは、空港の中(税関を通ったゲート側)にある免税店で購入するという手もあります。
以上、メキシコから日本にお酒を持ち帰る際の注意点でした。
まとめ
メキシコは、間違いなく「テキーラ天国」です!
お酒が好きな人も、そうでない人もぜひ本場の「本物」のテキーラに挑戦してみてください。テキーラのイメージが変わるかもしれません^^