マリーゴールドの意味とは…?知られざる「死者の日」の歴史と習慣

死者の日の背景には、知られざるさまざまな歴史とストーリー、習慣があります。

死者の日の歴史

アステカ文明の時代の死者の日

「死者の日」のルーツは、約500年前に滅びたアステカ文明の時代までさかのぼります。

アステカ国家では、毎年夏の始めから一か月間、ミクトランシワトル (Mictlantecihuatl) と呼ばれるアステカ神話の女神を主宰とした祭典が行われていました。


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↑ミクトランシワトル。麻痺した体と、星をのみ込むために開いた口が特徴。手には、死者の骨を持っています。

ミクトランシワトルの仕事は、死者の骨を見守ることと、この死者の祭典を取り行うこと。別名「死の夫人」とも呼ばれていました。

これが、現在の死者の日の起源だといわれています。

また、かつてのアステカの遺跡には、ガイコツの彫刻が多く見つかっています。それだけ当時から、死者やガイコツは身近な存在としてとらえられていたんですね。

植民地化後の死者の日

アステカ文明がスペインによって征服されたとき、カトリック教の祭典である「聖徒の日(11/1)」が、かつて夏に1か月間行われていたアステカの時代の祭典と混ざりあい、現在の死者の日がうまれました。

死者の日の習慣

オフレンダ(祭壇)

死者の日には、死者を弔うための「Ofrenda(オフレンダ)」と呼ばれる祭壇を作り、捧げものをする習慣があります。

オフレンダは、死者の日において最も大切な要素の一つです。オフレンダには、さまざまな物が飾り付けられます。

砂糖でできたガイコツの置物、「Pan de Muerto(パン・デ・ムエルト)」(=死者パン)と呼ばれる大きな菓子パン、亡くなった家族の好きだった食べ物や飲み物、そしてたくさんのマリーゴールドの花です。

マリーゴールドの花には、「死者をオフレンダまで呼んでくれる」という言い伝えがあります。


マリーゴールドの花。死者の日の時期になるとメキシコで大量に生産される。

砂糖でできたガイコツの置物は、砂糖のペーストを固めたもので、死者の日が近付くと様々な市場で見ることができます。カラフルなアイシングやアルミホイルで色とりどりに飾り付けられ、額には死者の名前が書かれます。

死者の日当日

死者の日の前までに、遺族は亡くなった家族の遺品を墓地に置きにいきます。

死者の日の当日には、死者の精神が、飾られたオフレンダの食べ物や飲み物の「精神的なエッセンス」を食べにくると信じられています。

一部の伝統を守る人びとは、18〜19世紀から続く伝統である、「calaveras(頭蓋骨)」と呼ばれる短い詩作りをします。

詩の内容は、死者の面白い逸話や習慣、癖についてです。

こんな風に、明るく楽しい話と雰囲気で死者を迎え入れ、生前のように家族団らんの時間をもうけるのが、死者の日の目的なのです。


以上、知ればより楽しめる、「死者の日」の歴史と習慣についてでした。