オアハカ旅行

オアハカ「モンテアルバン遺跡」の簡単な行き方2選(バス、現地ツアー)

メキシコのオアハカ観光の目玉である、「モンテ・アルバン遺跡」。

この記事では、モンテ・アルバン遺跡の概要や歴史、そして行き方(バスでの行き方と、現地ツアー)について、わかりやすく紹介します!

モンテ・アルバン遺跡とは?

モンテアルバンは、サポテコ文化の中心地として機能していた古代都市の遺跡。

オアハカ市内から30分ほどの、オアハカ盆地が見渡せる山の頂上にあり、遺跡と景色を同時に楽しめる借景遺跡になっていて、景観も美しいことで有名です。

山の上という特殊な位置にあるため、古代メキシコの時代には食べ物や水の運搬には苦労したようですが、その分「防御」の面では有利に働いたと考えられています。(サポテコは山など「高い場所」を神聖視していたという宗教的な考え方もあります。)

 

モンテアルバンの歴史

モンテ・アルバン遺跡は、紀元前500年頃から紀元800年頃まで発展したサポテコ文化の時代の遺跡です。なので、もう2,500年前〜1,200年前という、途方もなく長い期間(約1,300年以上!)統治していたんです。

日本だと、縄文時代〜鎌倉時代の間、ずっと統治していたことになります。「長く続いた」と言われる江戸時代でも265年なので、1300年って、もう想像できないほどすごいことですよね。(もちろん、その間勢力争いもあり繁栄と衰退を繰り返していましたが。)

この辺りは、紀元前100頃にはすでに約1万7000人(オアハカ盆地全体では、5万人)の人口だったと言われていて、この辺りを統治していた巨大都市だったことがわかります。

紀元200年~500年ごろには、人口は1万6500人(オアハカ盆地全体では、11万5000人)に達し、着々とその規模を拡大していました。

しかしその後、500年~750年ごろには、人口が中心地であるモンテ・アルバンに集中し、2万5000人(盆地全体では8万人)になり、国の中で貧富の差が拡大し、庶民が不満を持ち始めたため、情勢が不安定になってきました。

紀元750年~1,000年ごろには、人口も一気に減り、もうすっかり衰退してしまったと考えられています。

参考:青山和夫、猪俣健『メソアメリカの考古学 (世界の考古学)』

 

メキシコの世界遺産

約30年前の1987年には、

「オアハカ歴史地区とモンテ・アルバンの古代遺跡」
(Historic Centre of Oaxaca and Archaeological Site of Monte Albán)

として、UNESCOの世界文化遺産にも登録されました。

メキシコが誇る、重要な文化遺産なのです!

 

モンテアルバンの見所まとめ

モンテアルバン遺跡の全体の敷地は、なんと42平方kmもあります。

しかし、中心的な見所は歩いて回れる範囲にあり、神殿や、天体観測所、球戯場など見所がたくさんあります。

神殿

モンテアルバン遺跡の敷地内には、神殿やピラミッドのような建物がいくつかあります。

ここから、オアハカ盆地を見渡すことができます!

天体観測所

中央のにある広場「メイン・プラザ」に、ポツンと佇む不思議な形の建物。

モンテアルバンの全ての建物が同じ方向を向いているのに対して、この台形の建物だけ違う方向を向いて建っています。これが、古代サポテコの天体観測所です。

サポテコの人々は、(テオティワカンやアステカ、マヤでも見られるように)とても高度な天体観測技術と知識を持っていて、毎日のように星空を見上げ観測と行なっていたと考えられています。

前にモンテアルバン遺跡の近くに夜に訪れた事のあるオアハカ現地の人が、「満点の星空が見れた」と言っていたので、きっと天体観測にうってつけの場所だったんじゃないかと思います!

 

球技場

サポテコの人々は、マヤやアステカなど他の遺跡と比べるとサイズは小さめですが、同じように球技場を持っていました。(遺跡の隅っこの方にあります。)

メキシコはゴムの名産地。他の古代文明と同じくゴムボール(と言っても当時は硬くて重いものですが)を使って、球技で競い合っていました。

マヤのようにこの球技で勝った者が生贄になる文化は、モンテアルバンでは「存在しなかった」と考えられています。

 

「踊る人々」の石彫

遺跡の敷地内には、「踊る人々(Danzante)」と呼ばれる石彫並ぶ一角があり、この石彫も必見です。

「踊る人」の石彫は、これまでに合計140以上見つかっていて、まるで踊っているように見えることからこの名前で呼ばれるようになりました。が、実態は「拷問にかけられて苦しみ悶えている人」なんじゃないか、という説が有力になっています。

切り落とした首だけになっているもの、恥ずべき裸の姿にされた証拠に性器の輪郭が刻まれたり、性器の切除が刻まれ、血が流れている場面まで刻まれている。

描かれている人物は一人一人顔や表情も違い、長い髭を生やしたお年寄りや、戦士などが描かれているのがわかります。装飾品をつけた者が多く、モンテアルバンに連れてこられた他国の王や捕虜を見せしめに拷問している様子なのではないか、と考えられています。

筆者
筆者
この事実(一応まだ仮説ですが)を知ってしまうと、なんだか見ていてゾッとしてしまいます…。

 

モンテ・アルバン遺跡への行き方

モンテアルバンへは、バスとツアーで行くことができます。

バスで行く方法

モンテ・アルバン遺跡へのバスは、当日購入が可能です。(というか事前予約はできない)

バス乗り場は、「El Quijote Hostal」や「Hotel Rivera del Ángel」というホテルのある通りの、「Mitla(ミトラ)」という旅行会社。

毎時1本、バスが出ています。

旅行会社Mitlaについては、下の地図から場所を確認してください。オアハカの中心地にあるので、市内に泊まっている人は歩いてアクセスできます。

ここで、オアハカへ行くバスの往復チケット(往復で55ペソ)を購入できます。ぼったくられたりは一切しません。

小さい待合室があるので、時間になったらバスがやって来て出発です!ちなみに、チケットはバス料金のみでモンテ・アルバンの入場料は別です。

 

バスのタイムスケジュール

オアハカ→モンテアルバン 8:30~15:30まで、1時間おき、
モンテアルバン→オアハカ 12:00~17:00まで、1時間おき

朝早く行きすぎると、モンテアルバンでかなり長い時間滞在することになります。

所要時間は30分、だいたい2時間もあれば見終わるので、それも考えて行きの時間を決めるといいと思います。

 

おすすめは、いろいろ回れる現地ツアー!

モンテアルバン遺跡だけでなく、「さまざまなオアハカの見どころを効率よく回りたい」という人には、オアハカの現地ツアーがとてもおすすめです。

現地ツアーの中には、モンテ・アルバン遺跡が組み込まれているものもあり、英語ガイドもつきます。(だいたいめっちゃ訛ってますが)

「英語もスペイン語もわからない…」という人でも、ツアーの代金は1日コースで200ペソ(約1,200円)と、とっても安いので「いろんな観光地に連れていってくれる代」と考えれば安いもの。

自力でオアハカ観光地に行くには、乗り合いタクシーやタクシーチャーターをしなければ行けないので、手配する自信のない人は、ツアーで一気に回ってしまうのが楽です!

 

わたしのおすすめのツアー会社

わたしがいろいろ見た中でコストパフォーマンスが最も良かったのは、ソカロから近いところにある「Optimus(オプティムス)」というツアー会社。

モンテアルバン遺跡とそのガイドがツアーに組み込まれた「オアハカ満喫1日ツアー」が、200ペソ~参加できます。モンテアルバンの他にも、村や見所を巡ってくれます。

ただし入場料は別なので、余分に100ペソは現金で用意したほうがいいです。

どこの会社のツアーに参加しても内容・金額はあまり変わらず、一人当たり150~200ペソ(=約900~1,200円)くらいが目安です。(150ペソのところは参加したことがないので詳細はわかりません。)

オプティムスのオフィスは中心地にあるので、歩いて行けます。

オアハカに着いてから、オフィスのカウンターで直接予約できます。(英語対応も可能。)ツアーは「次の日」の分から予約できるので、必ず希望日の前の日までに寄っておきましょう〜。

ツアーについては、こちらの記事(↓)で詳しく書いています。(オフィスの営業時間も。)

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モンテ・アルバン遺跡が含まれていないツアーもいくつか催行していて、2,3日かけていくつかの日帰りツアーに参加すれば、オアハカのほとんどの主要な見どころを楽に回ることができますよ♪

 

モンテアルバン遺跡の入場料と営業時間

入場料

大人65ペソ。(最近は70ペソかも)

メキシコの学生書を持っている人は、割引もあります。

営業時間

自力で行く場合は、モンテアルバン遺跡の営業時間も確認しておいてください!

8:00~ 16:30
8:00~ 16:30
8:00~ 16:30
8:00~ 16:30
8:00~ 16:30
8:00~ 16:30
8:00~ 16:30

※博物館はもう少し早く閉まります

一番混むのは、10時〜12時のツアー客が訪れる時間帯。ただ、「混む」と言ってもそんなに大したことないので、いつ行ってもいいと思います。

 

まとめ

モンテアルバン遺跡の樹

以上、モンテ・アルバン遺跡の情報と、行き方紹介でした。

自力で行ってもどうせ半日潰れてしまうので、どうせなら格安現地ツアーで巡るのがおすすめ。

ガイドさんもついてくれるのでモンテアルバンへの理解も深まりますし、自由時間も十分に取ってくれるので結構自由に巡ることができます。

 

そして、モンテアルバンは「アステカ」とも「マヤ」とも違う、「サポテコ」の遺跡。日本ではあまり聞きなれない民族ですが1,000年以上もこの辺りを統治してきた、すごい古代都市です。

サポテコの人々は今もオアハカの村に住んでいるため、今も現地では精神的な面でも大切にされています。

また、遺跡だけでなくオアハカ盆地の素晴らしい景色をのぞむことができるので、かなりおすすめ!この景色を見るためだけでも訪れる価値は十分にあるので、オアハカを訪れる人はぜひ少し足を伸ばして行ってみてください✨