コラム

「ドラえもん のび太の太陽王伝説」から見るメキシコの面白さ

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メキシコに行く前に予習したい人に、猛烈に映画「ドラえもん のび太の太陽王伝説」をおすすめしたいです。

基礎知識まったくなしに、古代メキシコ文化の大切な特徴がわかります。

注意:

映画に出てくる場面と、実際のメキシコの関係性は、公式に発表されていません。

今回書くことは完全にわたしの想像の範囲内ですので、ご了承くださいm(_ _)m

『ドラえもん のび太の太陽王伝説』とは

まず、この映画の舞台になっている「太陽の国」は、古代メキシコの「アステカ文明」や「マヤ文明」だといわれています。(というか、確実にそうです。)

「太陽の国」と呼ばれる古代文明の王国。作中の描写を見る限りアステカ文明、マヤ文明などをモチーフにしている可能性があり、漫画版ではドラえもんやスネ夫もそのことについて言及している。

Wikipedia:ドラえもん のび太の太陽王伝説(2017年5月12日閲覧)

↓映画の予告編です。映画を見た事がないひとは、見てみてください。映画の雰囲気がわかります!

ちなみに、わたし(筆者)自身、メキシコを好きになるきっかけとなったのがこの映画でした^^

その時の話についてはこちらの記事で紹介しています!
わたしがメキシコにハマったきっかけ① ドラえもんの世界が実在した…!

ドラえもん映画に出てくるメキシコ的ポイント4つ

それではさっそく、どんな場面で古代メキシコを感じることができるかを紹介していきます。

ドラえもんの映画の場面と一緒に紹介できたらわかりやすかったのですが、著作権的にNGみたいなので、なんとか場面を想像しながら読んでください…。

※多少、物語のネタバレ含みます。

その① マヤナ国の街並み

まず、映画の舞台になる場所、「マヤナ国」。おそらくこの国の名前は、当時メキシコ南部~グアテマラなど中米まで広がっていた「マヤ文明」から来ています。

マヤ文明は、結構有名なのでメキシコのことをあまり知らない人も聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

ピラミッドと街並み

物語の序盤などに一瞬出てきたマヤナ国の街並みは、マヤ文明やアステカ文明のピラミッドの周辺景色にとてもよく似ていました!

まずピラミッドが点在し、大通りが伸びています。個人的には、メキシコシティの近くにあるアステカ文明の遺跡「テオティワカン」に似ているな、と思いました。

石造りの建物

あとは、建物がすべて石造りだったのも、そのまんま「古代メキシコ」ってかんじです。

古代メキシコでは、重要な建物はほぼ「石」で作られていました。当時、古代メキシコにはとても優れた石造りの技術があり、石を加工するのも、金属ではなく石でした。

現在では建築材料としておなじみの鉄などの金属は、スペイン人が「北米大陸発見」をして植民地化をしてから、メキシコにやってきました。

先住民市場

また、物語中で「市場」として紹介されていたのは、「ティアンギス」という先住民市場です。ここは、古代メキシコの人々にとってのスーパーマーケット。

野菜や肉などの食べ物から、ツボなどの日用品まで幅広く売られていました。

その② 人々の服装

この物語に登場する人々の服装は、古代メキシコの人々の服装とかなり似ています。

特に、女性の白地のワンピースの様な服は、アステカ文明の庶民が着ていた服とソックリです。

マヤナ国の男性が頭の上にかぶる装飾には、当時のメキシコの人々にとって大切な「ケツァール」という鳥や、動物の王「ジャガー」の模様が描かれていました。

また、この物語の最初、マヤナ国の王子「ティオ」とのび太&ドラえもんが出会ったとき、ティオは翡翠の仮面をかぶっていました。(予告編の0:19~)

この翡翠でできた仮面、「パカル王」という実在した王様のミイラをはじめ、身分の高い埋葬体がかぶっていた仮面です。


Photo by:Wolfgang Sauber CC BY-SA 3.0

その③ 石像

そして、石像も重要なポイントです。

物語を通して、こっそりいろんな古代メキシコの石像が出てくるんです。

ウィキペディアには「アステカ文明、マヤ文明などをモチーフにしている」と書いてありますが、それよりさらに昔のオルメカ文明の石像も登場していました。


Photo by:Maribel Ponce Ixba CC BY 2.0 

これです。

この石像、わりと大切な役目を担ってましたよ。

あと、生贄の儀式で登場人物の女の子「クク」が寝かせられている、人型の台。

あれは、「チャックモール」という石像で、かつて本当に生贄の儀式が行われていた心臓台です!

↑チャックモール。

その④ 生贄の儀式

「生贄の儀式」も、本当に古代メキシコで行われていた文化です。

物語では、生贄の場面が2種類でてきました。

1.セノーテでの生贄

物語の序盤、マヤナ国の女の子が、雨乞いと呪いをとくために巨大な湖のようなところに生贄にされそうになっている場面がありました。(のび太が止めました。)

そのとき、神官らしき男の人が、「聖なる泉、セノーテよ!!」と叫んでいます。

「セノーテ」とは、彼が言っている通りマヤのことばで「聖なる泉」という意味で、ユカタン半島に実際に数千か所存在する淡水の泉です。

↑ここではたくさんの人骨が見つかっています。実際に生贄がおこなわれていたセノーテです。

かなり似ているので、このセノーテがモデルじゃないかな~と思っています!

ここは濁っていますが、こんなきれいなセノーテもあります。

美しいダイビングスポットとして、有名な観光地にもなっています。

2.ピラミッドでの生贄

そして、次に、ラストシーンで、ククが生贄にされそうになっている場面です。

悪役の女王が、ピラミッドの上で生贄の儀式をしようとしているところも、かなり事実に忠実ですね。

実際、生贄の儀式はピラミッドの上で行われていました。

「高いところに神がいる」と信じられていたので、なるべく高いところで儀式をおこなうというのが重要です。

たとえば、首都メキシコシティの近くにあるテオティワカン遺跡のピラミッドなんかは、「場所を高くするため」に作られていることがわかっています。

まとめ

以上、映画「ドラえもん のび太の太陽王伝説」に出てくる古代メキシコ的特徴と、その背景や裏ネタについての解説でした!

ドラえもん好きの人も、そうでない人も、ぜひこの映画を見てみてください。

少し違った目線で楽しむことができると思います♪

読んでいただき、ありがとうございました!

 

生贄の儀式について、詳しくこちらの記事から説明しています。

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