オアハカに来たらぜひ行ってみたいのが、数百年前から続く「ティアンギス(先住民市場)」。
今回は、オアハカ市周辺のティアンギスの中でも最大規模の、「トラコルーラの日曜市」について紹介します!
もくじ
日曜日限定の、オアハカのお楽しみ!
週末のオアハカは、平日よりも中心地には人が集まりにぎわっています。
市内で特別なイベントが行われることも多いのですが、日曜日にオアハカにいる人におすすめしたいのが「トラコルーラの日曜市(Tianguis de Domingo en Tlacolula)」です。
トラコルーラの日曜市とは?
トラコルーラ(Tlacolula)とは、オアハカ市から車で1時間ほどのところにある小さな町。
ここでは、毎週日曜日に「ティアンギス(Tianguis)」と呼ばれる大規模な「青空先住民市場」が開かれます。
スペイン人によって征服される前、500年以上前から伝統的に開かれている市場で、町の中心地をはじめ道路がさまざまな露店で埋め尽くされます!
さらに、このあたりの先住民の血が濃い人たち(特に女性)は、おさげにリボンを編みこんだり、カラフルな花模様のバンダナを巻いていたり、刺繍がたくさんはいったエプロンをしていたりと、とにかくおしゃれ!
そんな彼女たちを見ながら、買い物をするのもとても楽しいです!
トラコルーラの日曜市で買えるものとは?
トラコルーラの日曜市には、オアハカ州中からたくさんのものが集まってきて売られます。
ほとんどの場合、生産者が直接売っているので、とにかく安い!
トラコルーラの日曜市で買えるものをリストアップしてみました。
1.野菜やフルーツ
市場といえば!野菜とフルーツ。
ここも例外でなく、本当にたくさんの野菜とフルーツの露店が出ています。
玉ねぎ、にんじん、ズッキーニなどよく見かける野菜以外にも、オアハカ名産の野菜・フルーツも手に入ります。
「サポテ・ネグロ」など、なかなかメキシコの他の地域でも見かけないような珍しいフルーツが見つかることも。
(↑)中は真っ黒なフルーツ、サポテ・ネグロ
さらに、大量に玉ねぎやニンニクを売っている一角、そしてバナナ、トマティージャ(ボコボコのトマト)、アボカド、スパイス、チレ(唐辛子)など、メキシコ料理に欠かせない様々な野菜が大量に売られています!
(↑)乾燥チリの専門店。チリはメキシコの家庭料理に欠かせない大事な食材です。
日本では見たこともないような野菜や果物が並んでいて、眺めて歩くだけでも楽しいです!
2.オアハカ名物① オアハカチーズ
オアハカ名物が味わえるのも、ここの市場のいいところ。
ここでは、本当においしいできたてのオアハカ・チーズを手に入れることができます!
オアハカ・チーズは、日本の「さけるチーズ」のようなチーズで、繊維に沿ってすーっとさけます。
歯ごたえと、ほのかな塩味と生乳の香りが効き、いつまでも食べ続けてしまう中毒性のあるチーズです。
オアハカ・チーズは、太いロープのような形なので、くるくると毛糸のように丸めて売られています。
ここの市場には、毎週おいしいチーズ屋さんが来ているので、オアハカ・チーズファンはぜひ食べてみてください♪
3.オアハカ名物② モーレのもと
カレールーの様なかたちのモーレの元も売られています。
モーレとは、オアハカを代表する料理で、さまざまなスパイス、ナッツ類、野菜、そしてチョコレートが入った、とても複雑な味のソースです。
好き嫌いが分かれるところですが、美味しいモーレは本当においしい!
もし、オアハカ市内でモーレを食べて「モーレ、好きかも。」と思った人は、ぜひモーレのもとをお土産にして日本でも食べてみてください。
4.オアハカ名物③ カカオ・ドリンクの「テハテ」
テハテ(Tejate)は、お祭り以外ではティアンギス(市場)でしか見かけることのない、オアハカに大昔からある特別な飲み物です。
「神の飲み物」とも呼ばれ、伝統的かつ神聖なドリンクでもあります。
フルーツの種&カカオをくだいた粉とトウモロコシ粉に砂糖を入れたものに、水をいれ、特別な木の棒でかき混ぜて作ります。
するとカカオの油成分が泡立って、ふわふわと上に浮いてきます。
その泡を、ドリンクと一緒に「ヒカラ」と呼ばれるひょうたん(鮮やかに着色されたものが多いです)ですくって飲みます。
原料はカカオなので、チョコレートドリンクのような感じかと思ったらぜんぜん違ってビックリ!
好き嫌いはわかれますが、カカオの素朴な味をそのまま楽しめる伝統的な飲み物です。なかなか町では味わう機会がないので、せっかくティアンギスに来たら一度飲んで見るといいかも!
日曜市を巡っていると、3,4か所、テハテを飲めるところがあります。
(↑)こんな風に、大きな焼きもののボウルに、泡立った飲み物があったら、テハテです!
5.オアハカの珍味
オアハカを代表する珍味、チャプリネス(食用バッタ)も売られてます!
(苦手な人向けに、若干小さめの画像でお送りします。)
チャプリネスは、ちょうど日本の乾燥いなごみたいな感じで食べます。砕いて料理に使うこともあれば、そのままつまみにも。
オアハカのチャプリネスは甘辛+酸味が効いているものが多いので、ビールのつまみにも最適です。珍味好きな人はぜひ挑戦してみてください♪
民芸品(フォークアート)類
民芸品好きな人にとっても、トラコルーラの日曜市は注目の買い場。
近くの村から、テオティトラン・デル・バジェ村の羊毛のタペテ(絨毯)やカゴ類、刺繍服、素朴な焼きもののお店が集まってきます!
(↑)赤い色味の素朴な焼きもの「バロ・ロホ」
トラコルーラの日曜市で特にチェックしておきたいのが、刺繍服とカゴ類、タペテです。
1.刺繍服
刺繍服の露店が何十件もあります。その多くは、生産者が直接売っています。なので、オアハカ市内のお店で買うよりもずっと安い!
だいたいシンプルな物は約200ペソから手に入ります。
オアハカは刺繍服の宝庫なので、刺繍服大好き!という人はトラコルーラの日曜市は要チェックです!
そして、ここでよく着て歩いている人を見かける、機械刺繍の花柄エプロンが売られているのもココ。
中心地の近くにある、屋内メルカド(市場)の一角に、刺繍エプロンの専門店があります。
おばあちゃんやおばちゃんも、派出な柄のエプロンを着こなしていてかわいいです^^
2.カゴ類(メルカドバッグ、繊維のバスケット)
最近日本で大人気の、ビニール製の手編みかご「メルカドバッグ」が実際に使われているのが見られるのも、ここトラコルーラのティアンギスです。
というのも、地元の人にとってトラコルーラは、一週間分のご飯の材料をそろえるための食糧マーケット。一日ですごい量の買い物をするので、大量に入る丈夫なバッグが必要なんです。
(↑)てなわけで、本当に見る人見る人、メルカドバッグを片手に買い物をしています。
もちろん販売もしているので、メルカドバッグを自分用に買うこともできます!
地元の人向け価格なので、メルカドバッグはここで買うのが一番お買い得です。専門点が3,4件あるので、お気に入りの色や柄を探してみるといいかも。
メルカドバッグ以外にも、植物の繊維やツルで編んだ素朴な手作りのカゴもたくさん売られています!
おすすめは、柔らかい素材の繊維で編まれたオアハカン・バスケット。
オアハカ州は、バスケットの名産地でもあり、とても安く高クオリティのバスケットが手に入ります。
3.タペテ
タペテとは、羊毛でできた手織りの絨毯のこと。集めの生地でゴワゴワとしていて、とにかく丈夫です。
素朴さと、独特なデザインから、メキシコ雑貨の中でも人気の高いフォークアートです。
デザインは、幾何学模様から人々の暮らしぶりを描いたものなど様々。
最近は、絨毯だけでなく机上用などミニサイズも作られるようになりました。
ほかにもいろいろ
ほかにも、
- 靴の専門店
- 革製品店
- お花屋さん
- 布屋さん
- 焼きものの食器屋さん
- この辺のおばちゃんたちがかぶっている花柄のバンダナ屋さん
…などなど。
とにかく、地元の人が日々使う日用品を扱うたくさんのお店が軒を連ねています!
(↑)お花屋さん
リボンを編みこんだ三つ編みと、かわいい花の刺繍が入ったエプロンがおしゃれです。
トラコルーラ限定の屋台グルメにも注目!
トラコルーラの日曜市での買い物は、地元のお母さんにとっては一日がかりのことも。
そんな時、ここでの「お昼ごはん」は買い物というお仕事の間のちょっとした楽しみ。
というわけで、お店だけでなく、トラコルーラの日曜市には食べ物の屋台もたくさん出ています!おすすめは、以下の4つです。
1.バルバコア(ヤギの煮込み)
メキシコ全土で楽しまれている、日曜の名物バルバコア&メヌードは、みんなの大好物の伝統料理です。
バルバコアとは、ヤギの皮をはぎ丸ごとアガベの葉で包み、土に埋めて蒸し焼きにするというとっても手の込んだ料理。
by:Elton Rodriguez CC BY-SA 3.0
お肉は柔らかくジューシーで、お肉のうまみたっぷりです!
ほのかにスモークしたような香りがすることも。
そのヤギ肉を、トルティーヤに挟んでタコス風にするのがメキシコ流。一緒に、お肉のうまみがたっぷり出た「コンソメ」というシンプルなスープがつくこともあります。
2.メヌード
メヌードとは、牛やヤギ、羊の内臓を煮込んだメキシコ流・モツ煮込みのようなもの。
これもバルバコアと同じく日曜日の名物料理です。
真っ赤なスープは意外と辛さは強くなく、唐辛子とモツの旨みがたっぷりです。これも、トルティーヤを片手に食べます。
ここトラコルーラのメヌードは、基本的に牛でなくヤギのもののようです。
バルバコアもメヌードも、ヤギ肉の場合ヤギや羊肉の臭みが苦手な人にはおすすめできませんが、好きな人にはとてもおすすめです!
市場を歩いていると、みんながスープを食べている大きな屋台通りがあります。そこに、バルバコアもメヌードもあります。
3.揚げたてゴルディータ
これは、去年ラテン料理人のゆうとくんに教えてもらったお店です。(正しいライムの絞り方を教えてくれた、あのゆうと君です。)
市場をずっと北にさかのぼっていった一番先(バスターミナルのすぐ近く)に、ゴルディータが名物の大きめの屋台があります。
ゴルディータとは、厚めに作ったマサ(トウモロコシの生地)を揚げて、真ん中を切ってハンバーガーのように具を挟んだメキシカン・ファストフードのこと。
ここで、その場で揚げてくれたゴルディータに、チキンなどの具を挟み、クリームとキャベツを入れてもらうと、本当に絶品!
ゴルディータは脂っこいのであまり食べないのですが、ここのゴルディータは特別おいしいです。個人的におすすめの具は、チキン。
1つから頼める&格安なので、小腹がすいたら試してみてください。
4.ニエベ
「ニエベ(Nieve=雪)」と呼ばれる、オアハカ名物のアイスクリーム(というよりジェラート?)も、ティアンギスのものは街で売られているものよりずっとクオリティが高い!
伝統的な木製の樽で冷やされながら売ってます。
フルーツの味がそのまましてとっても美味しいので、ぜひ見かけたら挑戦してみてください!オアハカのフルーツを使った限定フレーバーもあります。
たくさんの種類のニエベが、一種類ずつ樽に入れて売られています。
ぜひ、トラコルーラでは美味しいオアハカ・グルメも満喫してきてください♪
ちなみに、レストランもあることにはあるのですが、この日ばかりは屋台で食べた方が雰囲気も味わえておすすめです。
トラコルーラの日曜市への行き方&おすすめの時間帯
トラコルーラの日曜市へは、行き方がいろいろあります。
1. 乗り合いタクシー
一番おすすめなのは、乗り合いタクシーで行く方法です。
オアハカからトラコルーラまでの乗り合いタクシーはたくさん出ているので、特に日曜はティアンギスに行くために人も集まり、すぐに出発することができます。
(↑)乗り場はココ
白とえんじ色(赤)のツートンカラーのタクシーに、フロントガラスに「TOLACOLULA」と書いてあります。
5人集まったら出発です。前の助手席には2人ギュウギュウで座ることになるので、なるべく後ろの席(3人座ります)を確保するようにしましょう!
トラコルーラまでは、片道30ペソです。1時間くらいで到着です。
バス
トラコルーラへは、バスも出ています。
値段は、25ペソなので乗り合いタクシーとほとんど変わりません。
二等バスターミナルから毎時出ています。タクシーよりもゆっくり向かうので、だいたい1時間半くらいかかります。
タクシー
かなり遠く、料金も高くなるので、タクシーはあまりおすすめしません。
行ってもらうとなると、おそらく一台当たり500ペソくらいでしょうか…。
乗合タクシーと同じく、1時間くらいで到着です。
日曜市に行くのにおすすめの時間帯
11時〜16時くらいまでが特ににぎわっています。
それ以前・以降は、お店の準備ができていなかったり、片づけ始めてしまっていたりします。オアハカ市から1時間かかることを考慮して、逆算して計画を立ててみてください。
ちなみに、よっぽど買い物好きでないかぎり、2時間ほどですべて回りきることができます!
ごはんを食べる時間を1時間とって、だいたい3時間くらいあれば十分です。
半日トラコルラの日曜市、半日週末のオアハカ市観光に使うのもいいと思います!
まとめ
というわけで、トラコルーラの日曜市は、買い物好きは特に見逃せない買い物天国です!
日曜日にオアハカ市に滞在する予定の人は、オアハカらしい食べ物・雑貨がたくさん見つかる、オアハカが凝縮されたような場所・トラコルーラの日曜市に、ぜひ行ってみてください♪