メキシコ人は、唐辛子のたっぷり入った辛い食べ物が大好き!
「唐辛子が入っていないと食べ物じゃない!」と言わんばかりに、どんな物にも唐辛子パウダーを振りかけまくります。
もくじ
メキシコは唐辛子の国
メキシコは、唐辛子の原産国です。
その歴史は、なんと紀元前6000年前にもさかのぼります。つまり、約8000年も前!
現在でもメキシコでは数百種類の唐辛子が生産され、様々な料理に使われています。
しかし、メキシコ料理が全て辛いのかというと、実はそうでもありません。
メキシコ=辛い?
メキシコに行っていると、「メキシコって、辛いものばっかりなんじゃないの?」とたまに聞かれるのですが、実は、「辛いものばかり食べている」という感覚はあまりありません。
わたしも、メキシコに行く前までは、「きっとメキシコには辛いものしかないんだろうな…」と思っていたので、これは意外でした。
というのも、わたしが昔知り合ったメキシコ人の友達(ホセでない)が、半端なく辛いもの好き、というか唐辛子中毒のような状態で、何にでも唐辛子を入れないと気がすまない子だったからです。
彼女の家に招待された時には、出してくれた「フルーツジュース」がなぜか辛すぎて飲めないという事件が発生しました。
あと、晩ご飯をごちそうになって、辛い食べ物が散々出た後のデザートのフルーツにも、問答無用でチリパウダーを降りかけられました。
当時のわたしにとって、メキシコ人の知り合いはその子だけだったので、「メキシコ人は摂取するものすべてに唐辛子を入れないと生きていけないんだ」と思いました。
辛さはだいたいセルフサービス
しかし、実際にメキシコに行ってみると「もともと辛い食べ物」は少なく、唐辛子はセルフサービスのソースなどに使われています。
なので、それを自分でかけ過ぎない限り、「辛すぎて食べられない」ということは滅多に起こりませんでした。
つまり、基本的に辛さの度合いは自分で調節できるのです!
(ただ、油断するとお店の人に勝手にチリパウダーを振りかけられることもあります。)
それに、今まで何人か「辛いものが苦手」というメキシコ人にも会ったこともあります。
彼らの存在が証明するように、辛いものが苦手でもメキシコで生きられます!(笑)
ただし、多くのメキシコ人は、信じられないくらいの量の辛いパウダー、ソースをかけるのがお決まりのようです。
辛いもの耐性別おすすめの食べ物
ちなみに、わたしの辛さ耐性は、韓国料理や四川料理は楽しめるけど、辛すぎるものはムリな程度です。(赤からでいうと、5辛まで大丈夫なくらいです。)
それを前提に、いろいろ辛さ耐性別におすすめの食べ物を紹介します。
辛いもの好きにおすすめな食べ物
「辛いものならどんと来い!!」「自分の限界を突破したい!」という強者におすすめなのが、ハバネロのピクルスです。
信じられないほどの辛さです。下手すると、体に異常が起きるかもしれません。わたしは一口で体調が悪くなりました…。
ただ、メキシコ人は普通に食べています…。
ハバネロのピクルスには、様々な種類がありますが、最高レベルに辛いのはハバネロの種エキスで漬けた野菜(玉ねぎ、パプリカなど)で、タコス屋台の付け合わせに出ています。エキスは透明なので、一見ただのカット野菜です。
タコス屋台によって辛さの差が激しいので、いろいろ試してみるといいかもしれません!
わりと辛いものが大丈夫な人へのおすすめ
辛いものはある程度ならいけるよ、という人におすすめなのが、どんな料理にも合う「サルサ(ソース)」です。
屋台・店によって辛さのレベルは違いますが、適度な辛味を楽しむことができ、主に「サルサ・ベルデ(緑ソース)」と「サルサ・ロホ(赤ソース)」の二種類あります。
「サルサ・ベルデ(緑ソース)」の主な材料は緑トマトと、緑唐辛子、たまにアボガドなどです。
「サルサ・ロホ(赤ソース)」の主な材料はトマトと、赤唐辛子などです。
わりと攻撃的な見た目ですが、どちらもそこまで辛くはなく、旨みたっぷりでどんな料理にも合います。
どちらのサルサも、タコス屋台に置いてあります。タコスだけでなく、お肉、エンチラーダなど、さまざまなメキシコ料理の上にかけて楽しむことができます。
「ピリ辛なら大丈夫」という人は、このサルサをちょっぴり足すのをおすすめします。
あとは、スナック類だと、ハラペーニョ(青唐辛子)味のポテチはとても美味しいので、ぜひ試してみてください。
辛いもの全然無理な人へのおすすめ
「ピリ辛でもムリ」「お腹が弱い」という人には、普通のタコス(ソースかけない)、ケッサディーヤ(チーズサンド)、モーレソース(おかず系のチョコソース)、ポソレ(豚骨トウモロコシスープ)、ビリヤ(ヤギ肉スープ)などをおすすめします。
といっても、メキシコ料理で元々辛いものはあまりないので、「サルサ・ロホ」「サルサ・ベルデ」が使われていない食べ物であれば基本セーフだと思います。
「辛い」は主観?
辛いかどうか知りたいときに、単純にお店の人に「ピカンテ?(辛い?)」と聞く、という手もあるのですが、正直あまり信用できません…。
というのも、メキシコ人はわたしたちにとっては辛いものを「辛い」と認識していない可能性もあるからです。
一度、辛いものが全くダメなフランス人の子とご飯を食べに行った時のこと。
お店のおばちゃんに「ピカンテ?」と聞いたところ、「Noピカンテ!!」と言われたので、「サルサベルデ入ってるけど大丈夫かな~」と思いながらも頼みました。
しかし、出てきたご飯は、普通にかなりの辛さでした…。
フランス人の子は泣いていました…。
そういえば、あの謎の辛いフルーツジュースをくれた友達に、「これ、ちょっと辛いね…」と言った時は、
「はー?甘いんですけど!!(笑)」と、一蹴されました。
か、辛いんですけど…
彼女は、わたしが冗談でなく本当に辛がっているのだと知ると、「信じられない!」という顔をしていました。
その時、「この子は、本当に辛さを感じていないんだなあ…」と衝撃を受けたのを覚えています。
メキシコ人は、小さいころから辛いものを食べ続けて、もう辛さ慣れしています。ある意味、特殊能力ですね…。
外国人観光客のよく来る高級レストランの給仕であれば、気を使って「わたしたちの感覚で辛いかどうか」を教えてくれるかもしれませんん。
しかし、基本的に「辛い」と感じるかどうかは主観なので、その「辛い」と感じる舌の感覚があまりに違うと、悪気なく騙されることになります。
というわけで、メキシコ人の「Noピカンテ」には要注意!
刺激を感じられない舌
ところで、わたしの友達に、小さいころから「食の英才教育」を受け、インスタント食品や化学物質、添加物の入ったものを全く食べてこなかった人がいます。
その人は、コンビニ食やインスタント食品を食べると、舌がピリピリするんだそうです。
それは普通の人は感じることができないので、日本で暮らす人の舌は、育つ過程で化学物質に慣れてしまうのでしょう。(たぶん、お菓子とか)
わたしはコンビニ食をどう頑張って味わっても、ピリピリは絶対にしないので、あ~フルーツジュースを辛いって言われたあの子は、あの時こんな気持ちだったのかなあ、と思いました。
最後に
結論:辛いものが食べられなくても、メキシコで全然生きていけます!
ただ、やっぱりその辛いソースが美味しかったりします。
唐辛子には、「辛み」だけでなく「旨み」もつまっているからです!
ちょっとずつ慣れていけば、より幅広くメキシコ料理を楽しめるようになります。
ただし、舌で感じる辛さには慣れていっても、胃腸がついて行けないこともあります。(笑)
次の日トイレで引きこもりにならないよう、ちょっとずつ、おなかの様子を見ながら挑戦してみてください!