メキシコの刺繍・織物・服

刺繍が生み出す物語。「テナンゴ刺繍」の巨大サイズを集めました!

テナンゴ刺繍は、メキシコに住むオトミ族による刺繍作品です。

「オトミ刺繍」とも呼ばれ、メキシコを代表するお土産物として多くの人々に愛されています。

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カラフルな色使いがメキシコらしい「テナンゴ刺繍」

巨大サイズのテナンゴ刺繍の魅力

ランチョンマットサイズのものが一般的ですが、「2 por 2(ドス ポル ドス)」と呼ばれる巨大サイズもあります。

「ドス ポル ドス」は、「2x2」という意味で、2m×2mサイズの布のサイズを示しています。

そして、オトミ刺繍の魅力が最大限に楽しめるのが、この巨大サイズ。

ランチョンマットサイズの小さいものは普通、動物や花のみが刺繍された「装飾品としての刺繍」になりますが、巨大サイズには「オトミ族の人々の物語」が語られているものも多く、何か月もかけて縫いあげた完成品は美術品としてもとても価値のあるものになります。

布一杯に刺繍されたたくさんの動物や植物、人間は、各職人によってデザインが違い、人それぞれのストーリーが盛り込まれた、楽しい民芸品なのです。

巨大テナンゴ刺繍一覧

かなり細かいオトミ刺繍に、マーメイドがデザインされています。

人の刺繍が入るのは珍しいのですが、大きいサイズの作品には描かれていることも多く、コアなファンに人気の柄です。

中心に、船に乗った二人の女性が描かれています。

隙間なく刺繍がほどこされ、一つ一つの生き物もこだわりのデザインで描かれています。

中心にはニワトリをもつ男、他の人々がペットの動物を脇に抱えたり、かごに入れたりして持ち運んでいる様子が描かれています。

 

Otomi Embroidery Mexico

かなり変わったデザインの巨大刺繍です。

四方にいる鳥の背中には他の動物や花が乗り、不思議な模様のムカデ、シカ、空想上の生き物などが刺繍されています。

 

Otomi indian embroidery from Tenango de Doria Hidalgo,Mexico

真ん中には、椅子に腰かけてフラワーアレンジメントをしている帽子をかぶった男性がふたりと、上下には畑仕事をして居る人々が刺繍されています。

 

Otomi indian embroidery from Tenango de Doria Hidalgo,Mexico

中心には、二人の男が鹿狩りのあと、獲物を枝に括り付けて運んでいる様子が描かれ、木を登って獲物を捕まえようとしている人や、たき火で何かを料理している様子も描かれています。

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オトミ族にとっても「生命の樹」を中心に、たくさんの動物が刺繍された作品です。

荷物を運ぶロバと人間も描かれています。

単色のものもあります。こちらは、カラフルな物よりも安価な場合が多いです。

カラフルな物だと使う時にインテリアの中で主張しすぎてしまう、という時には、使いやすい単色のものも好まれます。

こちらは、中心にメキシコの国旗にも描かれる「サボテンの上で蛇をくわえた鷹」の刺繍があります。

まわりには、トウモロコシを育て伝統的な暮らしをするメキシコの先住民の姿が。そして下部に注目すると、メキシコを植民地化しにきた、革靴をはき銃を持ったスペイン人が描かれています。

オトミ族にとって、革靴=スペイン人。彼らの作る他の民芸品の中でも「ブーツをはいた者」として描かれます。オトミ族自身は、はだしかシンプルな靴、変わった肌の色で描かれることが多いです。

メキシコシティー民芸品博物館所蔵のこちらの作品は、一風変わったシンプルな印象の刺繍。人々の暮らしが細かく刺繍されています。

巨大サイズのテナンゴ刺繍の使い道

巨大サイズのテナンゴ刺繍は、壁一面に飾ったり、ベッドカバーとして使ったりすることができます。

Hi Sugarplum | Otomi Bedding

一枚だけで、部屋の雰囲気をパッと明るく、楽しい雰囲気に変えてくれます。

まとめ

巨大サイズの刺繍は、クオリティーによって3か月~1年以上かかるものもあります。

それだけ、職人の魂も込められた作品です。

メキシコの手仕事の素晴らしさを改めて感じさせてくれる、巨大サイズのテナンゴ刺繍。

とても腕のいい職人でも、一生に何十枚も作れるわけではありません。

民芸品の枠を超え「美術品」としての価値も高い、特別な作品なのです。