27日、フチタンに届ける物資の買い物⇒袋詰め⇒詰め込み作業をすべて終え、
28日の朝、すべての物資がフチタンに旅立ちました。
今回の支援は、「フチタン」へ。
今回は、「フチタン」という今回の地震の最大の被災地に支援物資を届けます!
フチタンの場所は、地図で言うと…
メキシコ・オアハカ州の、
ココ!
海岸沿いにある町です。街の建物の1/3が全壊、ほとんどの家が住めない状態になっています。
今、人々は野外でのテント生活を余儀なくされています。
今回は、オアハカ在住の日本人ミサヨさんのツテでフチタンに確実に支援物資が届くようにしてもらい、生活用品の「支援物資の袋詰め&荷積み」の作業のお手伝いをしました。
フチタンへ行く支援物資の買い物
フチタンは、標高が低く海の近くなので、前回支援物資を送った「Mixe」とは必要な物がかなり異なってきます。
まず夜でもあまり気温が下がらないので、あまり寒くなりません=毛布はほとんどいらないです。(雨が続くと寒くなるようですが。)
フチタンで今一番必要な物は、とにかく丈夫なビニールシートなどの大きな物資と、生活用品。
今回は生活用品を送るため、卸にも対応している大きなスーパーで買い物をしました。
買う物を選んで、卸で大量に持って来てもらうと、こんなことに!
大量!!
そして車に詰め込み。
お店の人が詰め込み作業もしてくれました。
今回送る物資のほとんどは、別口で支援金を集めていたさる屋さんとミサヨさんが集めた支援金によって購入されたものです。
わたしが集めた支援金では、物資の購入用に5,000ペソ(約35,000円分)分と、中サイズのタオル200枚以上を追加で購入しました。
(↑)タオル約200枚。
数えるのも大変そう…。
タオルは、イスモ地方は今大雨の影響と暑さ・湿気などでとにかく常にタオルが必需品らしく、たくさんあれば絶対誰かの役に立つ!ということで。
わかってたけど、ものすごい量&かさばり具合になりました。
そんなこんなで、みんながそれぞれ支援物資を買い集め、支援物資を届けるためのトラックがくる日を待っていました。
大人数での袋詰め&詰め込み作業
後日、たくさんの人で集まって、前から買っておいてあった支援物資の詰め込み作業を始めました!
こんなにいっぱい、詰め込むものがあります。
この奥の部屋にも、大量のタオルなどが待機中。
日本人とメキシコ人で協力して、大人数での袋詰め作業が始まりました!
(↑)作業の様子を倍速で。(笑)
壁に沿って置かれた大量の物資をひとつづつ袋に詰めていきます。
そうして、「支援物資の福袋」のようなものをたくさん作って、一家族にひとつづつ渡せるようにします。
支援物資の内容
そして、この支援物資袋、めちゃくちゃ豪華です!入っているものを紹介します。
- 粉洗剤
- メキシコで大人気の動物型ビスケット、「アニマリート」
- 「アベナ」という、乾燥エンバク(オートミールの様なもの)
- 小さなクッキー類
- ポテトチップス
(中心になって物資を購入したさる屋さんが、みんなの気持ちが明るくなるように、という気持ちを込めて20箱分も用意していました。すごい!)
- 500mlのサラダ油
- 500gのお米
- 粉末ミルクの「NIDO」
- 砂糖1kg!(一番重い。)
でもメキシコ人は甘いもの大好きなので、問題なく使いきれる思います(笑)
- フリーホレス(豆)を二種類、それぞれ500g
- トイレットべ―パ―を2ロール
- 固形石鹸・固形石鹸型の洗剤
- 細めの乾燥パスタ
- 粉末コーヒー!
- 歯磨き粉
- 歯ブラシ(歯は大事!)
- 小分けのシャンプーを4つセットで。
全部合わせて、1袋にこんな(↓)に入った豪華セットになりました!
どれも、支援を送る先の現地の人の生活で使う物・喜ばれるものなんだそうです。
この物資を運んでくれるのは、オアハカ在住の日本人の方のお友達の、フランシスコさんというフチタン出身の方です。
彼の家は大丈夫だったらしいのですが、フチタンが今どんな様子なのかはよくわかっているし、フチタンの人がどんなものを求めているのかも知っているので、本当に必要とされているものセットが作れたと思います!
詰め込みをしている側の人もみんな、「自分もひとつ欲しい!」と言いながら詰めていました。(笑)
袋にすべての物資を詰め込んだら、しっかり口を縛って、袋を山積みにしていきます。
そしてすべて袋詰めが終わってみると…
なんと、全部でこんな量になりました!!!!
合計、400袋くらいあります。
これが、支援物資を必要としているフチタンの400世帯に届けられます。
トラックに荷詰め!!
次は、大量の支援物資の袋たちを、トラックに詰め込む作業です!今回は、これも自分たちでやります。
この大きなコンテナトラックにすべて詰め込みます。
雨が降りだしたので、効率よく作業を進めます!
(↑)これまた倍速で、詰め込みの様子を。
みんなで荷物リレーをしてすべての袋を移動させます。1袋あたり、なんと5kgくらいあるのでとにかく重い!
メキシコ人も日本人もみんな、雨に濡れながらも一生懸命働いていました!
だんだん、物資を保管していた場所がスッキリしてきました。
そして、終了!
大人数だったため、かなり効率よく作業を進めることができ、3時間ほどですべて片付きました。
終了後はみんなで労い合い、クタクタになって帰りました。
ちょっと信じられない話
ちょっと信じられない話を、ミサヨさんと今回物資を運んでくれるフランシスコさんから聞いたので、紹介します。
なんと、今フチタン含めオアハカ州のイスモ地方にいくトラックは、すべて到着の直前で政府によって止められているとのこと。
なぜかというと、政府がすべての支援物資を管理しているように見せかけたいから。
つまり、もうじき選挙が近いので、人々の票を獲得するため、すべての物資に自分たちの政党のシールをペタペタと貼っているらしいのです。それで被災地の人達に、「あなたたちを支援しているのは私たちの政党ですよ。」とアピールしたいらしい。
政府の援助は、地震が起きてからも全然あてにならず、そしてそれを最初からわかっているかのように、メキシコの人々は自分たちでなんとかルートを作って一生懸命物資を集めていました。
それなのに、その物資にこんなことするなんて!
現地の被災者たちに物資を一日でも早く届けたいのに、被災地を狙って集まってくる泥棒と同じレベルでタチが悪いです…。
「イスモ地方に向かう道には強盗が待っていて、支援物資を根こそぎ持っていってしまう。」といわれていますが、その半分くらいは強盗の皮をかぶった政府なのでは…?と思ってしまいます。
どこまでが真実かはわかりませんが、実際今、緊急時であっても政府に頼ってられないのは事実です。
無事届きますように
今回、フランシスコさんはフチタンを出る前に、そんな政府の無駄な干渉を受けないように前もってしっかり交渉してきたんだそうです。
なので、今回送る物資には意味の分からない政党のシールも張りつけられないし、最短スピードで被災者のもとに届きます!
最近は、強い雨が続いているのでフチタンまでの道が心配ですが、一応今のところは大丈夫そう。
どうか無事、すべての物資が必要な人のもとに届きますように!