ワールドカップ、盛りあがってますね~!!
わたしは、あまりサッカーやワールドカップに詳しくはないので、ゲームもしっかり見ておらず、「W杯の記事は書けないかな~…」と思っていました。周りでは、サッカーの話題一色だったり、みんな午前中の授業の出席率が異常に悪かったり…といったかたちで、間接的にワールドカップの影響を感じています。(笑)
でも、せっかく4年に一度しかない大イベントで、しかも多くのメキシコ人にとっても超絶大切な行事なので、「歌」の力という視点から取り上げてみようと思います!
もくじ
メキシコチームの活躍
そしてメキシコチーム、活躍しています!!
メキシコは、現在までに
- 6月18日 対ドイツ:1-0
- 6月24日 対韓国:2-1
で、強豪相手に2連勝しています。
毎晩しっかり寝て朝にニュースで結果を知る、というワールドカップファンから言わせると「ありえないほど勿体ない生き方」をしているのですが(笑)、
あの「メキシコ対韓国戦」の翌朝、Facebookのタイムラインを見ていたらわたしのメキシコを愛する友達たち(そしてちゃんとメキシコのゲームを最初から最後まで見ているサポーター)が、勝利の喜びとともにある歌の歌詞を投稿しているのが目につきました。
それも、一人ではなく何人も。
その歌が、「Cielito Lindo(シエリト・リンド)」という、メキシコ人がみんな大好きな国民歌です。
シエリト・リンドを歌う=勝利の儀式!
「この現象は、なんだ?」と思い、調べてみたところ、ついこの間投稿されたばかりのこんな動画を発見しました。
今年のワールドカップで、ドイツに勝利したメキシコのサポーターたちが、全員で「シエリト・リンド」を合唱している様子です!正直、会場が広すぎるせいか全然息が合ってないけど(笑)
それでもメキシコ側の人達の喜びと「歌わずにはいられない!!!!」という興奮が伝わってきました。そして、つい昨日の韓国戦の動画もさっそく上がっていました。
こっちはちゃんと合唱になってました!笑 これを見て、「ああ、facebookでこの歌の歌詞を投稿していた友達たちは、このシーンを見たんだな。」と納得しました。
たしかに、なんだかこれはグッと胸にくるものがあります。
わたしもリアルタイムでこの合唱を見たかった…!
シエリト・リンドを歌わずにはいられない!
そして、YouTubeで他にも動画をあさっていたところ、出るわ出るわ、シエリト・リンドを歌いまくるメキシコサポーターの人々の姿が!
どうやら、メキシコのサッカーファンにとっては「シエリト・リンドを歌うこと=勝利の儀式」のようで、今回だけでなく2014年のワールドカップの時も、そして別にワールドカップではないサッカー試合のときも、シエリトリンドが合唱されていることがわかりました!
とくに圧巻だったのが、2015年のサッカー国際親善試合でエクアドルに1-0で勝利した時の様子。(↓)
↑2つとも同じ時の様子ですが、90,000人ものサポーターたちが一斉にシエリト・リンドを熱唱しています!この一体感!!
そして、4年前のワールドカップ動画も発見。
↑これは、2014年のワールドカップ「メキシコvsクロアチア戦」の時の映像です。この時も、メキシコは強豪クロアチアに対して「3-1」で勝利を収めています!
いや~これ、勝利して、しかもこのシエリト・リンドを歌うのは最高に楽しいだろうなあ。別にサッカーのことをよく知らないわたしでも、一緒に盛りあがりたい気分になります!
シエリト・リンドはメキシコの国民歌
さて、そんなメキシコ人を熱狂させるCielito Lindoシエリト・リンドとは一体どんな歌なのか。
一言でいって、シエリト・リンドとはこんな歌です。(↓)
- メキシコ国民なら全員が知っている、メキシコを象徴する歌
本当に、田舎のおじいちゃん・おばあちゃんから、都会の幼稚園児まで、み~んなこの歌のことを知っています!
Youtube動画はこちら(↓)。「Los Panchos(ロス・パンチョス)」というグループが歌っているものが有名です。
「Ay ay ay ay…」から始まる特徴的で陽気な音楽は、一気にメキシコの明るく楽しい空気を持ってきてくれます。
- 「メキシコといえば、この歌!」
- 「最初に覚えるべきスペイン語ソング」
とまで言われています。そして、なんと我らがwikiにもこんな説明書きが。
特に国外においてメキシコ人が集まるとこの歌を歌って同郷である事を確認することがよくある。FIFAワールドカップなどの国際的なスポーツイベントの際には、メキシコチームを応援する曲として歌われる。
シエリト・リンド
やっぱり、ワールドカップではおなじみの歌だったのかー!!
そして、説明はこう続きます。
ただし、多くのメキシコ人はコーラスの部分と最初の2小節ないし4小節分しか歌詞を覚えていない。
覚えとらんのかーい!(笑)
たしかに、映像をよ~く見てみると、サビのコーラス部分が繰り返されるばかりで他部分が出てくる気配がありません。まあでも、一番有名なのはサビの部分。サビさえ覚えとけばOKということなので、スペイン語がよくわからない外国人メキシコチームサポーターにも優しめです。
ちなみに、わたしがスペインに住んでいたときにスペイン人の前でこの歌を歌う機会があったのですが、みんなこの歌を知っていました。メキシコ国民のみならず、スペイン語圏に住む人ならみんな知っている大ヒットソングのようです。
シエリト・リンドの歌詞と豆知識
歌詞は、以下のとおり。
(コーラス)Ay, ay, ay, ay
Canta y no llores
Porque cantando se alegran
Cielito lindo, los corazonesアイ、アイ、アイ、アイ、歌って!泣かないで!歌えば元気になるよ 素敵だな、その真心De la sierra, morena
Cielito lindo, vienen bajando
Un par de ojitos negros, cielito lindo
De contrabandoその黒髪から 素敵だな、その下には黒い瞳が2つ 素敵だな、秘密のもの×2(コーラス)×2Ese lunar que tienes
Cielito lindo, junto a la boca
No se lo des a nadie, cielito lindo
Que a mí me tocaその髪留めも 素敵だな、その口も 誰にも渡しちゃだめだよ 素敵だな、僕に触れて×2(コーラス)×2
もっと長いバージョンの歌詞もあるようですが、とりあえずGoogleで一番に出てくるのはこの簡易バージョンの歌詞です。そしてコーラスの水色の部分だけ覚えておけば、ワールドカップでメキシコサポーターたちと一緒に大騒ぎできます。(笑)
豆知識
- この歌の歴史はとても古い
なんと今から130年以上昔、1882年に作られたといわれています。作曲者は「キリノ・メンドーサ・イ・コルテスさん」です。 - 実は、恋の歌
訳を見ると分かる通り、この歌は明るくロマンチックな恋の歌です。恋の歌(しかも「泣かないで」という)をワールドカップの勝利時に歌うのも不思議な感じがしますが、歌詞よりもメロディが「メキシコを代表するもの」としてメキシコ人の間に染み込んでいます。 - タイトルの意味
「Cielito Lindo」は直訳すると「美しい空」ですが、「Cielito」には素敵なもの・可愛いものという意味もあるので、「美しく可愛いもの(=その女の子)」といった感じの意味です。 - 日本語バージョンも存在する
1958年の紅白歌合戦で、旗照夫が『碧い空』という題名で歌った日本語バージョンのシエリト・リンドがあるそうです!どこにも動画が上がっていないので、どんな歌だったのかは不明…。 - マリアッチの定番ソング
メキシコの楽曲隊マリアッチの十八番です。何か曲をリクエストするなら、ぜひこの曲を。みんな知っているし明るい曲なので、場がとても盛りあがると思います^^
「メキシコ行くなら、とりあえずシエリト・リンドを覚えときな」
初めてメキシコに行く前に、「メキシコに行くんだ~」と話したら、メキシコ好きの先輩にこう(↑)いわれました。
どんな歌だろう、と思い聞いてみたら、なんだか聞いたことのある歌。「あ、これは!たまたまうちにある“世界のとても有名な音楽を集めたCD”に入っていた歌だ~!」と、びっくり。メロディも歌詞もなんとなく覚えていたので、そのうろ覚え歌を実際にメキシコにいってから友達の前で歌ってみました。
すると、想像以上にものすごく喜ばれました!!
わたしがホームパーティでウェルカム・テキーラを一気飲みした時も信じられないほど喜ばれましたが、シエリト・リンドを歌ったときには、その時のさらに数倍は喜んでたと思います。(あのホセ・ファミリーです)
恐るべし、シエリト・リンドの力…!!
これから、メキシコに行く人・もしくはメキシコと関わる人は、この歌を覚えているだけで本当に一気に仲良くなれるので、いつもおすすめしてます。メキシコに溶け込むためのめちゃおすすめのワザです^^
(あ、しかも「サビだけ」覚えておけばいいので。笑)
まとめ
これから、メキシコの試合の時は頑張ってテレビを見てみようかな、と思っています。シエリト・リンドを一緒に歌いたい!(笑)「実は、メキシコサポーターなんです!」という人は、ぜひシエリト・リンドをマスターして一緒に歌いましょう^^
メキシコの次のワールドカップ試合は、6月27日(水)23:00スタート。
相手国はスウェーデンなのでなかなか手ごわいですが、会場にシエリト・リンドが響き渡ることを願います!