今回は、あまり知られていないTeotitlan del Valle村の花ロウソクについて紹介します。
もくじ
Teotitlan del Valle村の隠れた民芸品
メキシコのオアハカにある、Teotitlan del Valle(テオティトゥラン・デルバジェ)村では、「タペテ」と呼ばれる羊毛のラグがたくさん作られていて、こちらの方が花ロウソクよりも広く知られています。
なので、この村にやってくる観光客のほとんどは、タペテが目当ての人々で、ロウソクを買いに来る人はほとんどいません。
花ロウソクは、まだ知っている人の少ない、「隠れた民芸品」なのです。
花ロウソクはどんなもの?
花ロウソクとは、その名の通り、蝋で作った花で飾ったロウソクです。
カーネーションの様な、花びらが八重になった花や、「カラー」というすっきりしたかたちの花がよく作られます。
色は、赤、オレンジ、黄色など、暖色系ものが多く、鮮やかに飾り付けられます。
10cmほどの小さなものから、教会に飾る用の1mほどの大きなサイズのものまで、さまざまなサイズがあります。
↑ この写真は、祭りに使われる、1mの巨大サイズのロウソクです。
基本的に花の装飾部分には火をともさず、中心のロウソクにのみ、火をともします。
写真では少し見にくいですが、金箔や紙を使って、花の部分をより鮮やかに飾り付けることもあります。
ロウソクの鮮やかな色は、工房によっては昔ながらの自然の染料を使っているところもあります。
花ロウソクが買える場所
村には、現在8~10か所ほどの工房兼家があり、そこに住む家族がロウソクづくりをしています。
なので、作っている人の数自体、かなり少ないです。
タペテは、おそらく100か所くらいの工房があるので、それと比べると、やはりマイナーな仕事のようです。
ほとんどのロウソクは、お土産用ではなく、地元で祭りがあるときや地元の教会を飾るために購入される、地産地消ものです。
なので、ショップで見ることもめったにないのですが、オアハカ周辺の教会にはよく飾られているので、見つけることができます。
↑ こんな風に、本物の花の横に飾られています。
普通の教会では、ロウソクはシンプルなものが使われることが多いので、オアハカの教会の飾り付けはより一層華やかに見えます。
花ロウソクは、オアハカ市内に扱っているショップはいくつかありますが、あまり見かけません。
メキシコシティでは、一度も見たことがありません。
なので、手に入れたい場合は、村に直接行くのが一番だと思います。
花びらの部分が蝋でできていて薄くもろく、持ち運びが難しいので、そのせいでオアハカ以外の場所ではなかなか見かけないのかもしれませんね。
しかし、最近は本に紹介されたことで注目を浴び、少しずつ人気の出てきているメキシコ雑貨です。
祭りで使われている様子
ロウソクは、祭りの行進の時に使われます。
この間テオティトランデルバジェ村に寄ったとき、たまたまその祭りがあるというので見てきました!
↑ この写真は、クリスマス前の行進「ポサダ」のときのものです。
持っているロウソクは、さっき紹介した、1mほどの大きなサイズのもの。
このように、中心の柱になっているしっかりしたロウソクを手で持ちます。
他の地域のポサダの行進でも、ロウソクを持って歩くのですが、やっぱりここのポサダの行進は華やかでした!
使われたロウソクには、クリスマス前ということで、クリスマスの代表花「ポインセチア」の装飾もありました。
このように、季節の花をデザインにとりいれることもあります。
産地のテオティトラン・デル・バジェ村について
産地は、メキシコの南部にある、オアハカ州です。
村名:Teotitlan del valle (テオティトラン デルバジェ)
テオティトラン・デル・バジェ村は、オアハカ州の州都「オアハカ市」から約30分ほど。
乗り合いタクシーで行くことができます。
ツアーでも、この村が行先に組み込まれていることはありますが、ほとんどの場合、羊毛ラグ「タペテ」の工房に寄るだけで、ロウソクのお店には行きません。
なので、ロウソクが欲しい人は乗り合いタクシーや、タクシーをチャーターしていくのがおすすめです。
乗り合いタクシーで行く場合
乗り合いタクシーは、オアハカ氏の南西部の大きな市場の前を走る「ペリフェリコ通り」から出ています。
フロントガラスに「Teotitlan del Valle」と書いてあるタクシーを探しましょう。
乗り合いタクシーは、たいてい5人集まり次第、出発です!ひとり10~15ペソです。
Teotitlan del Valle村まで行く場合もあれば、村の手前のメインストリートで降ろされる場合もあります。
その場合、「モト」という三輪バイクが待機しているはずなので、それにのって村まで行きます。5ペソです。