ミチョアカン刺繍の概要・特徴
ミチョアカン州にあるパツクアロ湖の近くでは、先住民族の女性たちが、枕カバーや布に素朴で可愛らしいカラフルな手刺繍をする風習があります。
ミチョアカン刺繍の特徴は、一つの技術だけではなく、様々な刺繍技術を使っている点。
刺繍されるテーマは、森や畑、人々や花などの溢れる田舎の風景を表現したものです。
ミチョアカン刺繍の技術
基本的にはサテンステッチで刺繍されますが、花など植物部分には「フレンチノットステッチ」という結び目(ノット)で表現する刺繍技術も使われます。
様々な刺繍技術を使って、「もこもこ感」や「平坦さ」など自然の質感を効果的に表現しています。
すべて、機械ではなく人の手で刺繍されています。
ミチョアカン刺繍のテーマ
刺繍のテーマは、もともとはTzintzuntzan(ツィンツンツァン)で見つかった古代遺跡からインスピレーションを受けたものでした。その遺跡には、かつてミチョアカン州全体を治めていた大国、タラスコ帝国の先住民族タラスコ族の古代神話が書かれていたといいます。
最近は、パツクア湖周辺の「Dance of the Viejitos (老人のダンス)」、世界中で有名なメキシコの伝統的な祭り「死者の日」、「コーパス・クリスティ」という土着の祭りなど、伝統的な村の祭りも刺繍するようになりました。
また、先住民女性が料理しているところや、男性が釣りを楽しんでいるところなど、彼らの日常生活もよく刺繍のテーマになります。
ミチョアカン刺繍の写真一覧
花の細かい刺繍が美しい、田園風景のミチョアカン刺繍。
池で泳ぐアヒルがかわいらしいですね。
黒い背景のものも。
(Photo by: AlejandroLinaresGarcia, CC BY-SA 4.0 <https://en.wikipedia.org/wiki/Handcrafts_and_folk_art_in_Michoac%C3%A1n >)
ミチョアカン刺繍が全面に施された、レボソ(ストール)。
ミチョアカン刺繍の産地
エリア
村名
Pátzcuaro(パツクァロ)
ミチョアカン州のあらゆるところで生産されていますが、パツクァロ湖の周辺が主な産地として有名です。
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